(引用元)
電子メールの真贋鑑定で重要になるのは、本文よりもヘッダーである。国会審議の様子(by
asahi.com)を見る限り、MUA (Mail User Agent; Outlook Express,
Becky!, Mail.app といった電子メールを読むためのアプリケーション)からそのまま印刷したようだが、
これだと通常From:やTo:といったおもだったフィールドしか出てこない。
実際にはReceived:など、MTA (Mail Transfer Agent; Sendmail,
qmail といった、サーバーどおしでM電子メールを配送するためのソフトウェア)が付加するフィールドが特に重要になってくる。
郵便物で言えば消印にあたるこれらの情報がないのはなぜだろう?
逆に、X-Sender:とX-Mailer:が印刷されているというのが、
二重に不信を強化している。この二つは、通常のMUAでは[ヘッダーを全て表示]しないと出てこないのだ。
もちろんこれらも偽造可能ではあるが、本文と比べて「整合性を取るよう」偽造するのはずっと難しい。
私が裁判官なら、全ヘッダーがないメールを証拠採用しないし、仮に証人として呼ばれる機会があったら、
一技術者としてそのように提言する。
引用はどこ?
上記のみでも証拠として採用できないとして充分な理由があるのだが、今ひとつの特徴として本文の特徴が挙げられる。
堀江さんのメールの特徴は、引用をそのまま無編集で載せることだ。例えば、こんな感じ。
OKです。
On Apr 6, 2000, at 15:00, Dan Kogai wrote:
> 社長、
> ....
> [何百行か略]
> ....
asahi.comの小さな写真だと見づらいのだが、民主党の野田国対委員長の手に掲げられたメールの移しには、
引用部分が一切存在しない。「堀江メール」に見慣れた、いやかつて見慣れていた私にはそれだけでもずいぶんと奇異なものに見えた。
堀江さんが最初の発言者の場合ならとにかく、今回の以下の文面は明らかに返信である。
X-Sender: ■■■■
X-Mailer: ■■■■■■■■
Date: Fri 26 Aug 2005 15:21:35 +0900
From: ■■■■
To: ■■■■
Subject: 至急
■■■■
シークレット・至急扱いで処理して欲しいんだけど、おそくても31日
できれば29日までに■さん宛てに3000万円を振り込むように手配して
ください(前回、振り込んだ口座と同じでOK)
項目は、選挙コンサルティング費で処理してね。
■■■■、宮内の指示を仰いで。■■には、こちらからも伝えて
おくので心配しないで。
■江
単なる返信ではなく、文面から複数に通知されたように伺えるが、
CC:(通常のMUAでは表示される)もないしTo:も複数アドレスが載るほど塗りつぶし面が長くないように思える。
また、宛先が単一なら、文中で「■■■■、宮内の指示を仰いで」と主語を補足することは堀江さんに限らず日本語メールではあまりしない。
さらに署名だが、「堀江」、いや「■江」というのは短すぎる。
彼は会社の連絡先やURIを載せた定型の署名をメールの末尾に載せていたはずである。例えば、私のメールの定型署名はこんな感じである。
_____ Dan Kogai
__/ ____ CEO, DAN co. ltd.
/__ /-+-/ X-XX-X-XXXX XXXXXXX XXXX-XX XXXXX XXX-XXXX Japan
/--/--- mailto:dankogai@@XXX.XX.XX / http://www.dan.co.jp/---------
__/ / Tel:+81 X-XXXX-XXXX/XX-XXXX-XXXX Fax:+81 X-XXXX-XXXX
ただし、私は初対面の時以外、あまり定型署名は使わず、"Dan the Man with Variable
Signatures"という具合に書面の内容にあわせた署名をすることが多いのは本blogの読者はご存知のとおり。
メールを活用している人にとっては常識だが、このメールを民主党に届けた人はよほどメールに関して無知だったのだろうか。
文面も堀江さんらしくないのだが、それらに関しては論評するまでもないだろう。
もちろん私が知る堀江さんと今には5年近い月日が経っているが、こういった特徴はそれほど変わるものではないのではないか。
私の署名スタイルに至っては、20年ものだ。
信憑性はどこ?
ガ島通信 -
「堀江メール」を追求する永田議員をテレビで見た
きっこ=馬淵共闘といい、民主党大丈夫なんでしょうか(これもきっこの仕業ということになっているのであれば笑えるが)。
同感である。民主党にはきちんとした情報網と情報の検証機構が存在しないのだろうか?
まぶちすみおの
「不易塾」日記:爆弾炸裂!:馬淵澄夫
爆弾、炸裂!!!
申し訳ないが、私には、その音が自爆にしか聞こえない。
民主党にとって致命的なものでないことを祈りつつ本Entryを締めくくるものとする。
小飼 弾(元・株式会社オン・ザ・エッヂ 取締役最高技術責任者)
追記:もしかして、本blogで社長としての堀江さんではなく、一個人の堀江さんの特徴について述べたのは始めてかもしれない。
追記(同時15:00): http://www.dpj.or.jp/news/200602/20060217_15noda.htmlを受けて追補。
私の結論は変わらない、と言うより贋作度は高まったように感じた。